2024年の第二戦は、これまた昨年の再戦となる平尾ジェイズ&東京コメッツの混成チームとの対戦。前回は、素晴らしい投手が次々と登板し、攻撃面ではほぼ完璧に抑えられた強豪チームだ。
今回は、前回の試合で子供達に打順を決めてもらったところ、あまり希望の打順がない子が多く、打順の決定が難航したことから、大人の方で打順を決める形に。以下がスタメン。
1.サード たける
やはり、出塁率と言えばこの選手。塁に出たら、盗塁、盗塁であっという間に三塁に到達する足を今回も見せてほしいところ。
2.ファースト けんと
一年生ながら、素晴らしい選球眼でこれまで出塁率が高いけんとが二番に。初めての一塁の守備もあり、重要な役割を担う。
3.キャッチャー そうし
ミートのうまさでは、チーム一、二を争うそうしに一、二番を返す役割を期待。
4.ピッチャー ましゅう
昨年の試合で死球を顔に受けてから、打席で恐怖心と戦っている面はあるが、その打撃力から下位には落とすのはもったいなく、四番に。
5.センター にしゆう
練習ではクリーンヒットを度々放つなど、ミート力に向上が見られるにしゆうが五番に。六年生最後の試合で華麗なヒットを見たいもの。
6.レフト まつゆう
未完の大器状態のまつゆうだが、潜在能力と長打力に期待し、六番を任せる。
7.ショート るんるん
左打席にも慣れてきたところで、今回はクリーンヒットを期待したいところ。
8.ライト きょうすけ
ライトのカバーでは俊足を存分に活かしており、今回は思いっきりの良い打撃にも期待したい。
9.セカンド ごう
二年生ながら、ミート力には定評あり。上位打線につなげる出塁を期待。
しんげんは、二番手投手として予定されていることから、温存。体調の悪いこうせいもベンチに。かずまさ、たいせいは試合途中から、ライトとサードで入る予定になっている。
【一回表】
先頭たけるは、積極的に一球目を叩いたものの強いゴロは一塁正面を突いてしまい、ワンアウト。続く二番けんとの打席で、アクシデントが起こってしまう。ファールを打った際に手首にボールが当たってしまい、ベンチで緊急治療。時間がかかると判断され、次の打者そうしがバッターボックスへ。ここで、そうしはサードへの内野安打でチャンスメイク。続くましゅうのショートゴロで進塁。その後四球2つで満塁と攻め立てるが、得点には至らず。
【一回裏】
先発はましゅう。前回の試合よりボールが走っている様子。いきなり先頭打者を三球三振に抑える立ち上がり。二番打者もサードゴロに抑えるが、悪送球でアウトにできず。その後、三番打者も三振に打ち取り、四番打者は平凡なショートフライ。無得点に抑えたかと思えたが、まさかの落球でピンチに。その後、四球、安打も絡み、三点を失うが、最後はピッチャーゴロでピンチを切り抜けた。
【二回表】
先頭のるんるんは死球で出塁。死球のダメージがあり、特別ルールでまつゆうが代走に。まつゆうは相手の連続エラーにつけこみ、盗塁から一気の本塁生還。打者は三者三振で終わったもののノーヒットで一点を取るいい得点の仕方を見せる。
【二回裏】
ショートるんるんはプレー続行不能で、この回からたいせいがサードに、たけるはショートに回る。きょうすけも打席でボールが当たった影響があり、ライトにはかずまさが入る。ましゅうはこの回の先頭打者にセンターへのクリーンヒットを許すが、次のバッターを三振に打ち取る。その後、盗塁で三塁まで進んだランナーがライト前ヒットで生還。エラーもあって、この回二点を失うが、アウトはすべて三振で取る快調なピッチング。
【三回表】
一回のアクシデントにより、ベンチで治療していたけんとが、不屈の闘志で試合に復帰し、先頭打者で打席に入る。最後までいい振りを見せたが、空振り三振でワンアウト。次の打者のそうしもこの回から変わった投手に戸惑ったか、空振り三振となる。しかしながら「今日は見逃し三振はやめよう」というテーマをしっかりと実行し、最後まで思いっきり振った二人の気持ちが続くましゅうに伝わる。ましゅうもカウント1-2と追い込まれたものの、続く四球目を叩いた打球は快音とともに右中間深くへ飛び、これがランニングホームラン。稲城TFE創立以来、初のホームランとなった。見逃し三振はやめようという二人の気持ちが、呼び込んだホームランとも言えよう。
【三回裏】
ホームランを打って、気分がさらに乗ってきたのか、快調なピッチングが続くましゅうは、ピッチャーゴロ、ショートゴロで簡単にツーアウトを取る。その後エラーで出塁を許すもののピッチャーとセカンドの間へふらふらっと上がった当たりをごうがさばき、この回は0点に抑える。
【四回表】
いい流れで、反撃といきたかったところだが、投ゴロ、三振、三振と三者凡退。流れをつかめない。
【四回裏】
先頭バッターにレフト前ヒットを打たれたましゅうだが、続く打者を三振、ピッチャーゴロに打ち取り、ツーアウト。しかし、球数が70球を越え、疲れも見えてきたところにレフトオーバーの三塁打を浴び、さらには死球、センター前ヒットとピンチが続く。ここで切りたいところだったが、サード、セカンドとエラーが続き、さらに失点。何とか最後はピッチャーゴロに抑えてこの回を終える。
【五回表】
先頭のたけるはセンター前ヒットで出塁。その後、けんとはツーストライクと追い込まれながら、粘りに粘り、四球で出塁。たけるの盗塁もあって、ノーアウト一、三塁と絶好のチャンスを作る。続くそうしは、ツーストライクと追い込まれながら、ファール、ファールで粘り、最後はバットに当てたもののピッチャーフライ。まだ、チャンスは続くと思われたが、なんと一塁と三塁の走者が共に飛び出しているボーンヘッドで、トリプルプレー。信じられない形で絶好のチャンスを逃す。
【五回裏】
球数制限もあり、この回からピッチャーは一年生しんげんに。四球2つと安打でピンチを招いたが、次の打者を三振に打ち取る堂々とした投げっぷり。球数制限により、ピッチャーは再びましゅうに。疲れを隠せないましゅうは2つの四球とエラーが絡み、失点するが、最後は渾身の力で三振を奪い、五回を締めくくる。
【六回表】
この回先頭のましゅうは、左中間へ二塁打を放ち、すかさず盗塁。その後相手のバッテリーエラーに乗じて、本塁へ生還。反撃ののろしをあげたいところだったが、続くにしゆうは空振り三振。その後、まつゆうが四球で出塁したものの、続くしんげんのショートフライで、まつゆうが飛び出し、またも初歩的なミスでダブルプレーを献上。特別ルールにつき、六回で試合終了のため、これが最後のプレーとなった。
【総評】
三回までは、どうなるかわからない展開ながらも、投手陣の層の薄さと試合中の集中力の差が出たと言えるだろう。一年生投手のしんげんは、投手として順調に育っているものの、無理はさせられず、同じく一年生投手のひろとと共に一段ずつ階段を上がっていってほしいもの。トリプルプレーとダブルプレーに関しては、実力以前のルールの理解の問題であり、反撃の芽を作りながら、自滅してしまった印象。
収穫としては、試合の中で重要なポジションであるファーストをけんとがしっかりと守ってくれたことだろう。レフトオーバーの打球を三塁打で止められたのもまつゆうの成長と言えるし、センターのにしゆうも打球を取って、すぐにセカンドへ返すという外野手の基本的な動きをそつなくこなした。そうしの安定感は言うまでもなく、不慣れなライトを守ったかずまさもはつらつとしたプレーを見せてくれた。たいせいもサードの守備で惜しいプレーがあったし、着実な成長が窺える。きょうすけ、るんるん、こうせいと怪我ならびに体調不良者が出たのは残念だが、みんなでカバーできたことは次につながるだろう。